2023/02/10 16:23


記憶の定着に睡眠が必要というのはよく言われることですが、スキルの定着と上達にも休憩が効果的です。

記憶の定着の仕組みとして、意識レベルの高い時(起きて集中している時)に得た情報を、意識レベルの低い時(寝ている時や瞑想、リラックスしている時)に保存します。(意識レベルや脳波については過去の記事「脳と記憶の関係」も参考にしてみてください。)意識レベルの低い時脳内では、最高で100倍の高速で記憶したニューロンが反応する事が分かっていて、何度も繰り返すことで記憶を圧縮、定着させています。

スキルを習得するときも同じようで、練習をした後に休憩を挟むとその間に脳内で高速リピートされ、圧縮、強化されます。つまり、実際に練習していないにも関わらず、脳内では高速で繰り返し練習している時と同じ事が行われています。

記憶の定着では、因果関係を繋げて記憶を定着させたり、関係なさそうな事を繋げて閃きをもたらしたりするのは、ノンレム睡眠や完全に全ての情報が遮断された時のみですが、スキルの習得に関しては短い休憩が効果的なようです。

実際に自分の感覚としても、例えば週一回集中して長時間一生懸命練習するよりも毎日短時間でも続ける方が上達するように思うし、どのジャンルでもすごいなぁ〜と思う人は毎日続ける事が習慣になっています。練習→リラックスや睡眠が自然と出来ている事で定着しているのだと思います。

スキルの圧縮、定着からさらに進み小脳に慣れた行動パターンとして認識されると、無意識下での反応へと変化してくるので、そのスキルを使いながら思考を働かせるという事も出来るようになってきます。歯磨きしながら本を読めるとか、自転車に乗りながら考え事を出来る、のような事です。

受動的な学びと能動的な学びでも脳波の状態は変化します。楽しんで学んだり練習しながら、日々自分を超えていけたらこんなに楽しい事はないなと思います。