2023/02/10 17:51


「ダイエットとは魔法の言葉であり、幻想の物語」

講座やセッションで、ダイエットをこの様に例えることがよくあります。
魔法=魅力的、幻想=あったりなかったり(痩せたり戻ったり)というイメージです。

ちなみに、ダイエットとリバウンドを繰り返している方はある日突然痩せなくなるので要注意!依存の仕組みも是非読んでみてください。

20代〜50代の、「痩せたい!」と思う人のおよそ半数以上は「健康でいたいから」という理由からダイエットを選択するそうですが、これは現代の健康ブームが色濃く反映されている結果だと思います。

医学や科学の進歩は、生き物の寿命を飛躍的に伸ばした一方で、昔は存在しなかった病気も数多く生み出しました。
原因は様々ですが、生活習慣病や肥満、癌やアレルギーなど、食文化や環境の変化により、私たちの生活そのものが変化したからと考えられます。
中でも肥満は、後天的な理由が原因 (食事の内容、運動量、ストレス) となることがほとんどで、他の病気を併発し健康を害する可能性が高くなるため、日頃から気をつけたい病態のひとつです。

肥満とは?
日本では、サウナなど温めて排出することが一般的ですが、数年前にアメリカでブームとなったダイエット方法は、業務用の冷蔵室(又は極寒の場所)で体を冷やすという、これまでとは逆転の発想です。

これは、日本人が想像するダイエットとは程遠く、生命に支障が出るほどの肥満の方を対象とした極端な例ですが、寒い環境下において、内側からエネルギーを作り出し、代謝を上げるという構造から考えても、理にかなっています。

暑さが厳しい夏は外気温が高いため、熱を冷ますという機能が働き、代謝は下がります。

汗をかけば痩せる!と思っている方は水分不足には十分気をつけてくださいね。

さて、肥満とは「脂肪組織が過剰に蓄積した状態」と定義されています。
もちろん脂肪過多は問題ですが、生命活動にとって欠かすことのできない仕事を担っているため一定量は必ず必要です。
【脂肪細胞の主な役割】◎エネルギーの貯蔵◎体温維持◎内臓保護 ◎ホルモン生成の内分泌器官 など
人間や動物の脂肪細胞が増加するスイッチは「インスリン」ですが、脂肪組織がインスリン抵抗性促進を促す腫瘍壊死因子-αやレジスチン、プラスミノーゲンアクチベーターインヒビター(血栓形成に関与)、アンジオテンシノーゲン(血圧上昇誘導)を分泌することが問題だと考えられています。
ヒトの場合、加齢による増加はありますが、大まかな目安として20代の体重+10kgまでが許容範囲で、15kg以上の増加には減量等の適切な対策が必要になります。