2023/08/07 20:22
今回の「行動心理学と栄養学」は小さな小さなミクロの世界のお話です。
以前のブログで紹介した MACRONUTRIENTS (マクロニュートリエント)は、炭水化物、脂質、たんぱく質という主要な栄養素を指す言葉で、たくさんの量を摂取する必要があるため、大きいという意味をもつマクロとも呼ばれています。
これに対し、必要量は微量だけど人の発達や代謝機能を快適に維持するために必要な栄養素である「ビタミン」や「ミネラル」はミクロ(マイクロ)栄養素と呼ばれています。
ビタミンやミネラルの話はみんながうる覚えのお話で、遡ること小学校の理科の授業からスタートしています。恐らく現在30代以上であれば授業で聞いたかも?!という感じだと思いますが、多くの方にとってカタカナの名前がややこしいと思われるちょっとめんどくさい存在だったかもしれません。
まず第一に、日常の暮らしの中で覚えた方が良い栄養学や栄養素の話はほとんどないと思っています。科学の世界が大好きなら楽しいので勝手に頭に入るし、好きではないのなら関連性の無い暗記や記憶にかける労力が膨大な割に応用が難しいからです。更に、情報が更新されるスピードに対応するのはとっても難しく、医学と一緒ですが覚えた頃には時代遅れの情報になってしまうことも珍しくないのです。
そこでこのブログでは皆さんがこんな症状経験あるな!ということに紐づけてカジュアルに見てみようと思います。
痛みや違和感とは、症状が出ている時はネガティブに感じるかもしれませんが、自分の生の体感であり、たくさんのメッセージを届けてくれます。体感は知識や情報よりもはるかに尊い存在であり、忘れない記憶として体に残るので、例えるなら1番の暗記方になります。
マクロニュートリエントを入れると約50個という中々の種類がありますが、毎回少しずつ見ていこうと思います。
症状の改善や、何かの参考になれば幸いです。
※チェック項目によくある症状を記載していますので、参考にしてみてください
※ここに記載する栄養効果や症状は一つの例であり、できるだけわかりやすく解説するために余分な情報を省いています
※体質、健康状態、年齢など条件により与えられる効果のスピードや質は異なります
【MICRONUTRIENTS | ミクロニュートリエント】
①水溶性ビタミン、ビタミンB群とビタミンCについて
水に溶ける「水溶性ビタミン」は尿や汗など様々な経路から排出が早いので、こまめに少しずつ補うのがお勧めです。
◎ダイエットに関する悩みにはビタミンB群、中でもB1
効果:甘くて美味しい糖質の分解を助けてくれるので、体に余分な糖を残さない
☑︎いつも体が疲れていてやる気が出ない
☑︎慢性的な便秘が続いている
☑︎食べる量が少ないのに全然痩せない、または太る
◎シミや肌荒れが気になり始めたらビタミンB2
効果:爪や髪の毛、粘膜や皮膚を作り出す素材になるビタミンB2、B1同様に糖質の分解も手伝う
☑︎最近シミや肌荒れが気になり始めた
☑︎女性の方は生理不順やPMSの症状が重くなっている
☑︎食べた後眠くなる
◎アルコールを飲む機会が多い方にはビタミンB3(ナイアシン)
効果:アルコールを分解し、代謝を促してくれるビタミンB3、B1&B2同様に糖質の分解も手伝う
☑︎口の中が荒れている、口内炎が出てる ☑︎消化不良でガスが溜まったり、お腹が張ったりゲップが出る
☑︎飲んだ次の日は二日酔いが年々ひどくなる
◎感情コントロールが難しく、ホルモンバランスが乱れやすい時はビタミンB5(パントテン酸)
☑︎不安や心配、イライラや落ち込みなど気分のアップダウンがある
☑︎食欲にムラがあり、好きなものが偏っている
☑︎肌の色が土っぽくなり透明度がない
◎自律神経のトラブル発生!更年期症状や免疫低下を感じたらビタミンB6
効果:ホルモンバランスを安定させて、自律神経の調整をかけてくれるので、ポジティブなマインドになる
☑︎手の指先や足の先など脳から遠い部分が自由に動かせない
☑︎免疫力が落ちていて風邪をひきやすかったりウィルスに感染しやすい
☑︎髪の毛がパサついていたり抜け毛が気になる
◎元気な血液を作り、血流を改善し脳の記憶力や判断力をアップさせるビタミンB12
効果:悪性貧血などの症状が重い貧血にアプローチしてくれる、脳の神経細胞を若々しく保つ
※ビタミンB12は基本的に動物性の食材に含まれていますので、ヴィーガンやベジタリアンは不足しやすい栄養素
☑︎体のむくみがひどい
☑︎背中の腰〜背骨を触ると冷たい
☑︎頭痛や立ちくらみ、めまいがある
◎肝臓を元気にして慢性的な疲労を取り除いてくれるビタミンB15
効果:体の約8割の疲労の下になる消化を担当する肝臓のサポートにつながる
☑︎疲労感が抜けない、特に食後は疲れるし眠くなる
☑︎肋骨が硬く肝臓が冷えている
☑︎未病と呼ばれる症状が多い(疲れ、無気力、だるさ、息苦しさなど)
◎美容の強い味方!エネルギーを活性化するお手伝い係のビオチン
効果:皮膚にハリと潤いを与え抗酸化作用を促し健康に保ち、爪や髪の毛を美しくしてくれる
☑︎肌荒れや部分的な脱毛がある
☑︎鏡で見ると疲れた顔をしている
☑︎憂鬱な気分が続き、外出が億劫になる
◎別名「増血ビタミン」という名を持つ血液の健康に欠かせない葉酸
効果:細胞の分裂や成熟には絶対的に必要で特に妊婦や胎児には重要な栄養素
☑︎貧血気味で鉄分ばっかり気にしてる
☑︎筋力が落ちてきた
☑︎慢性的に下痢が続いている、痩せている
◎夏の日差しにも負けず抗酸化力と免疫力をサポートするビタミンC
効果:風邪の予防では有名なビタミンCはストレスを和らげ体の酸化を防ぐため、老化防止効果も高い
☑︎些細なことで出血や肌の炎症がある
☑︎骨が脆い、骨折しやすい(更年期の症状がある方は特にチェック)
☑︎様々な老化現象を感じるようになった
次回は脂溶性ビタミンについて見ていきましょう。