2023/09/13 17:48

「行動心理学と栄養学」小さな小さなミクロの世界のお話、第三弾です。


5大栄養素の基礎についての記事

マクロニュートリエント : 炭水化物、脂質、たんぱく質という主要な栄養素→体を作ったりエネルギーになる

ミクロニュートリエント : ビタミンやミネラルなどの微量栄養素マクロをサポートして機能させる役割


◉過去2回の記事はこちらより

栄養素はマクロニュートリエントを入れると約50個という非常にたくさんの種類がありますが、第三回目では最重要ミネラル4種類ご紹介します。

季節の変わり目は弱い部分に影響が出やすいので、症状の改善や食事の参考になれば幸いです。


※チェック項目によくある症状を記載していますので、参考にしてみてください

※ここに記載する栄養効果や症状は一つの例であり、できるだけわかりやすく解説するために余分な情報を省いています

※体質、健康状態、年齢など条件により与えられる効果のスピードや質は異なります



【MICRONUTRIENTS | ミクロニュートリエント③】
①ミネラルとは?
 ビタミンもミネラルも直接エネルギー源になることは無く、必要量も微量ながら必要不可欠な栄養素です。
 より重要性が高いのはどちらか?と聞かれたら「ミネラル」とお答えします。
 なぜならミネラル=鉱物であり、そもそも体の中に無いので、材料(食事から摂取)が無ければ作ることもできないのです。
 ミネラルは身体の機能・維持の調節に必要な微量元素で、約100種類あるミネラルの中でも生命維持に欠かせないものを「必須ミネラル」と呼び、合計16種類あります。毎回4種類ずつ紹介していきます。

最重要ミネラル4種:カルシウム、鉄、マグネシウム、亜鉛

◎Ca|カルシウム
 骨に関するプロフェッショナル!カルシウム量は老化にも関連?
 効果:すべての筋肉が正常に収縮する働きを保ち、心臓のリズムを調和させる
 補足:女性は更年期+閉経以降、ほとんど全ての人でカルシウム量が一気に低下するため、日常的な蓄積をお勧めします
 食材:牛レバーや乳製品の他、緑の葉野菜、生姜、豆類全般(婦人科系のトラブルがある方は特に大豆の摂取にはご注意ください)
 
 ☑︎むくみが出たり血流が悪い(血液がドロドロ)
 ☑︎炎症や痛み、アレルギー反応が起こりやすい
 ☑︎歯が割れやすかったり、口腔内のトラブルがある

◎Fe|鉄
 貧血予防、老化防止、栄養補給に必須!血液に関連し体のポテンシャルを決める大切なミネラル
 効果:免疫力を維持し、全身の機能を最大限に発揮する縁の下の力持ち
 補足:貧血には様々な種類があり、鉄分だけ大量摂取してもバランスを崩す可能性があります。
    基本的には動物性に多く含まれる鉄ですが、植物性は組み合わせを工夫してとるのがお勧めです
 食材:牛、レバー、卵などの動物性、ひじき、小松菜、春菊などの植物性は冷えの改善にも効果的
 
 ☑︎食欲が低下している、体力や気力がなくなるほど痩せてしまう(本人が快適かどうかによる)
 ☑︎動物性の食材をとる機会が少なくなった、または全くとらない
 ☑︎肺活量が低下している(長い距離歩くと疲れやすいとか階段の上り下りで息切れや頭痛がするなど)
 
◎Mg|マグネシウム
 神経伝達に欠かせないミネラル、体の代謝を維持し無駄のない循環を作り出すマグネシウム
 効果:血圧や体温が一番良い状態に保たれるのはマグネシウムのおかげ!不必要な油を排出し疲労感からの解放へ
 補足:マグネシウムといえば神経伝達というほど密接な関係にあるミネラル。
    不足することで皆さんが症状として体感するのは疲労感と記憶力の低下が代表的。
    MgとCaは仲良しで、お互いをサポートし適切なバランスでとると骨の健康維持にも大きく影響します。
 食材:果物全般、とうもろこし、セロリ、ナッツ類、豆類などの植物性に多く含まれます
 
 ☑︎神経が疲れる、過敏になる、忘れっぽいなど
 ☑︎全身の疲労感が強く、無気力になったりイライラしたり感情が安定しない
 ☑︎せっかちや不安などが度々起こる、いきなり興奮したり感情が爆発することがある(ポジティブもネガティブも)

◎Zn|亜鉛
 皮膚や髪の毛を健康に保ち、細胞の生まれ変わり=アンチエイジングにも欠かせない亜鉛
 効果:味をエネルギーとして感じる力を養い、様々な病気の種になる糖尿病の予防にも活躍するミネラル
 補足:味覚といえば亜鉛というほど、舌で感じる味以外に素材が持つエネルギーを受け取るにも必要な存在。
    不足することで味が濁り、もっと強い刺激を求めるため化学調味料や添加物を欲するケースが増えます。
    さらに、生殖器系の健康にも関与しているので、不足により機能の低下になることもあります。
 食材:ナッツ類、ココア、きなこ、バナナ、パセリなど、動物性では魚介類の多くに含有

 ☑︎皮膚に痒みや炎症が出やすい(食べ物の影響も含む)
 ☑︎髪の毛を洗った際に大量の抜け毛がある
 ☑︎肌の乾燥が気になり、年々あかみやシミシワが増えている

おおよそこんな感じです。
植物性の食材からは摂取が難しいといわれるミネラルですが、ミネラル同士の組み合わせを工夫すると想像よりも素晴らしい力を発揮してくれることがあります。
日本人は土壌の関係もあり、もともとミネラルが摂取しにくいという性質があるので、量より質を重視し、バランスよくとることがお勧めです。