2023/11/14 09:13

心理学は「心」を対象とする学問分野で、目に見える行動、目に見えない心の揺れのどちらも対象となり、それぞれがが持つ行動のパターンや思考の傾向(癖)を行動特性と表現します。現在は、行動特性は教育、マネジメント、コミュニケーションなど、日常の幅広い場所で活用されています。


行動特性には脳の性質や遺伝的な影響も含まれていますが、生活パターン、ルーティン、関わる人や環境などの後天的な理由によって大きく変化します。つまり、いくらでも書き換えられて作り出せるというイメージです。


私たち人間にも動物たちにも生まれ持った性質や気質があります。


気質とは心理学では個々の性格の基盤にあり遺伝的、体質的に決められた感情的傾向を意味します。


行動特性とは違って気質の本質は、生涯なくなることはありません。


でも、適切な刺激を受け脳が発達し、経験やコミュニケーションを積み重ねることで、元々の気質は上書きされていくので少しずつですが変化していく点では似ている部分もあります。


行動特性が人間の「行動」そのものや思考の傾向から見ていくのに対し、性格特性とは「性格」の違いや特徴に着目してみていくものです。


心理学用語では性格や人格を「パーソナリティ」と呼び、「パーソナリティ特性論」という理論がありゴードン・W・オルポートやレイモンド・キャッテル、ジェフリー・A・グレイなどの人物が有名です。




イギリスの心理学者、ジェフリー・A・グレイ博士は、生物学的理論を用いて人間のパーソナリティを理解しようとしました。


生物学的メカニズムによる 強化に対する反応、罰に対する反応、新しい状況や環境の刺激については、感情や神経、ホルモンとの結びつきがあり、「行動アプローチ」「行動抑制」なんかもその一つです。このメカニズムは人格の基本的な形成要素と同等であり、それは生理学的な根拠を持つとされています。


少し紐解くと、例えば不安という感情は神経症(または感情的不安定性)と内側への意識の組み合わせで起こり、「これをすると悪いことが起きる」という条件で活性化し、さらなるストレスや緊張、不安を引き起こします。これは過去の経験や情報、映像などから起こっていない事実に対しホルモンが分泌され、神経の緊張が起こり感情が形成されるという流れです。

不安という感情が起こることは、選べる状況では選ばない、つまり行動抑制になり、セロトニンとの関連性が高くなります。


一方で、行動アプローチは「これをすると良いことがある」という条件で活性化し、報酬によってその行動を促し、ポジティブで前向きな感情を引き起こします。活動的、自己の主張、コミュニケーション力、感覚の成長などの性格特性によって特徴付けられ、広い視野がある外交的な側面があります。しかし、外の情報に振り回される、流されやすいなどの特性もあるので、自分という存在をしっかり持つことも必要になります。これはドーパミンと関連性が高くなります。


ホルモンや神経は目に見えない世界で起こることですが、私たちの感情や行動という目に見えるものや認識できるものに深く結びついています。


現在開催している12星座の世界から紐解く人生のステージでは、自分のこと俯瞰で見たりコミュニケーションで活かせる見極め方や、ホルモンや神経との関連性を見たりと幅広い内容でお伝えしています。


私たちも毎回楽しみながら講座を開催しています。

次回は11月20日、獅子座の世界でテーマは「無意識の自分に触れる」になります。